Reactでクエリパラメーターのハンドリングを簡単にするライブラリ、nuqsを使ってみた

Reactでクエリパラメーターのハンドリングを簡単にするライブラリ、nuqsを使ってみた

目次

    はじめに

    Reactでフロントエンド開発を行う際に、開発者の頭を悩ませる問題。

    実務でReactを使っている方であれば、様々なものが頭の中に浮かぶかと思います。その中でも今回取り上げるのは、「クエリパラメーターのハンドリング」 です。

    例えば、ユーザー間でECサイトのお気に入りの検索条件を保存・共有できるようにしたい、ブラウザの戻るボタン・進むボタンをクリックした際に、検索がリセットされないようにしたいなどの要件があるとします。

    そのような場合には、URLのクエリパラメーターに条件を反映するような実装をすることで、上記のような機能を実現することができます。しかし、条件が増えれば増えるほど、一度に扱うパラメーター数は増加し、実装も煩雑で大変なものになってしまいます。

    本記事では、そんなクエリパラメーターのハンドリングをラクに実装することができる便利なReactライブラリ「nuqs」をご紹介します。

    nuqsについて

    公式ドキュメントを見ると、Type-safe search params state manager for React と記載されています。

    その名の通り、nuqsを使用すれば、クエリパラメーターの状態管理を型安全に行うことができます。

    nuqsは、プレーンなReactはもちろん、Next.jsやRemixなど、React関連のフレームワークにも対応しています。Reactを使っているフロントエンドプロジェクトであれば、幅広く導入できるライブラリです。

    実装はどれだけラクになる?

    それでは、実際にnuqsを使用して実装してみます。どれくらいクエリパラメーターのハンドリングがラクになるのか、以下のようなデータ検索画面の実装を例にしてお伝えします。

    202612_react_nuqs_01

    下記のような動作となるよう、Claude Codeに実装してもらいました。

    1. 画面上部の各テキストボックスに値を入力すると、該当する項目の入力した条件に合致したデータが一覧として表示される
    2. 各テキストボックスに入力した値は、クエリパラメーターとしてURLに反映される

    上記のような仕様をnuqsを使わずに実装すると下記のような処理になります(2の処理を行っている部分を抜粋)。

    // 入力した値をクエリパラメーターとしてURLに反映する
    const useQueryStringState = (key: string, initialValue: string | number | null) => {
    const location = useLocation();
    const navigate = useNavigate();
    const [value, setValue] = useState(() => {
    const params = new URLSearchParams(location.search);
    const paramValue = params.get(key);
    if (paramValue === null) {
    return initialValue;
    }
    if (typeof initialValue === 'number') {
    const num = Number(paramValue);
    return isNaN(num) ? initialValue : num;
    }
    return paramValue;
    });

    const updateUrl = useCallback(
    (newValue: string | number | null) => {
    const params = new URLSearchParams(location.search);
    if (newValue === null || newValue === '') {
    params.delete(key);
    } else {
    params.set(key, String(newValue));
    }
    navigate(`${location.pathname}?${params.toString()}`, { replace: true });
    },
    [key, location.pathname, location.search, navigate]
    );

    const setStateValue = (newValue: string | number | null) => {
    setValue(newValue);
    updateUrl(newValue);
    };

    return [value, setStateValue] as const;
    };

    useLocationやuseNavigate、useState、URLSearchParams...と複数のHooksやWeb APIがふんだんに使われていますね。
    文字列のデータと数値のデータがありますが、URLSearchParamsはすべて文字列で値を返すため、数値への変換やバリデーションが必要になり、型のハンドリングが煩雑になってしまいます。

    ファイル全体の行数は226行でした。

    続いて、nuqsを使った実装です(2の処理を行っている部分を抜粋)。

    // 入力した値をクエリパラメーターとしてURLに反映する
    const [filters, setFilters] = useQueryStates({
    region: parseAsString.withDefault(''),
    industry: parseAsString.withDefault(''),
    businessActivitySales: parseAsInteger,
    establishmentSales: parseAsInteger,
    totalEmployees: parseAsInteger,
    dispatchers: parseAsInteger,
    recipients: parseAsInteger,
    workers: parseAsInteger,
    });

    実装量はたったこれだけ。URLのクエリパラメーターの状態の管理をuseQueryStatesが行ってくれます。あとはparseAsXXXでパースしたい型を指定して、デフォルト値を指定したければ、withDefaultを使って指定するだけです。

    ファイル全体の行数は188行でした。なんと、約40行ほど実装量が減りました。コードの読みやすさは格段に上がりましたし、型管理に関してもこちらの方が書きやすいのではないでしょうか。

    おわりに

    今回は、Reactでクエリパラメーターの状態管理を行うことができるライブラリ「nuqs」を紹介しました。

    実際にnuqsを使ってみて、良いと感じた点は下記の2点です。

    1. useQueryStatesにクエリパラメーターの状態管理・型管理に関する処理がまとまるため、コードの可読性が上がり、コードリーディングする際の負担が減る

    2. ライブラリを導入して実装方法を縛ることで、AIエージェントが書くコードの質をある程度固定化することができる

    特に、2に関してはAIエージェントで開発することが当たり前になりつつある中で、「ある程度のコードの質を担保させる」「AIにコードを書かせやすくする」という観点で重要なメリットではないでしょうか。

    便利なライブラリですので、皆さんも使ってみてください。

    また、面白そうなライブラリが見つかれば紹介したいと思います。

    最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

    参考

    アジアクエスト株式会社では一緒に働いていただける方を募集しています。
    興味のある方は以下のURLを御覧ください。