クラウドプラクティショナーに3回落ちた私がソリューションアーキテクトアソシエイトに一発合格した話

目次
はじめに
はじめまして!デジタルエンジニアリング部の久木田です。
今年の9月末にAWS Certified Solutions Architect - Associate(AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト)に合格したため、合格までの道のりを記していきます。
タイトルのとおり、私はAWS Certified Cloud Practitioner(AWS認定クラウドプラクティショナー)の試験に3回落ちています。お恥ずかしい限りです…
そんな私でも1ヶ月の学習で一発合格できたので、この記事がこれから受験を予定されている方や、自信がなくて今一歩受験に踏み切れていない方のお力になれば幸いです。
AWS Certified Solutions Architect - Associateの概要
AWS Certified Solutions Architect - Associate(以下、AWS SAA)はAWSの認定資格の1つで、クラウドアーキテクチャの設計・構築についての知識を問うAssociate*レベルの試験です。
*AWSの認定資格はFoundational、Associate、Professional、Specialtyの4つに分類され、Associateは初級〜中級者向けのレベルです。
また、前述のAWS Certified Cloud Practitioner(以下、AWS CLF)はFoundationalで、基礎レベルにあたります。
筆者の簡単な経歴
- 2023年にIT未経験で新卒入社、文系学部出身
- PHP/Laravelを使用するバックエンドエンジニア
- 保守案件で約8ヶ月のAWS実務経験あり
- ただ触れていたサービスは少ない(Amazon DynamoDB、Amazon CloudWatchなど)
- 所持しているAWS認定資格:AWS CLF
AWS CLF受験について
受験日 | 点数 |
---|---|
2023/12/9 | 598 |
2024/3/25 | 642 |
2024/6/2 | 670 |
2024/6/16 | 733 |
- 1回目の敗因:試験範囲を誤り、本来はCLF-C02の対策をすべきところ、過去試験のCLF-C01の対策をしていました。失敗にも程があります。
- 2回目の敗因:インプット中心。前回の受験から期間が空いたことも重なって不合格。
- 3回目の敗因:アウトプットを行うも量が足りず、前回の受験から期間が空いたことも重なって不合格。
- 4回目の勝因:アウトプット中心。演習問題を繰り返し解き、前回から受験日までの期間を空けずに設定して無事に合格。
AWS CLFは4回目でようやく合格しました。 試験範囲や勉強方法を間違えた挙句、期間を空けて集中せずにダラダラやってしまった結果です。
「三度目の正直」ではなく「二度あることは三度ある」ですね…
そのため今回は反省を活かして、まず試験範囲の確認、そしてアウトプット中心に学習を進めていきました。
学習内容
学習時間
- 約150時間(AWS CLF受験から1年以上空いて内容を結構忘れていたため、一から復習しました。)
- 平日:平均約6時間
- 休日:平均約1〜2時間
使用教材
-
(模擬問題付き)徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト − アソシエイト教科書 第3版[SAA-C03]対応
- 定番の黒本です。これを2周して知識のインプットを行いました。
-
- こちらも定番の問題集ですね。模擬試験が6つあるのですが、6つ目の模擬試験は70問ある上に内容が難しく、学習効率があまり良くないと感じたので、1~5の模擬試験を集中的に実施するのが良いと思います。
また、インプットが不十分のまま挑戦すると心が折れます。次に紹介するPing-tの演習問題を解いて力をつけてから挑戦するのがお勧めです。
- こちらも定番の問題集ですね。模擬試験が6つあるのですが、6つ目の模擬試験は70問ある上に内容が難しく、学習効率があまり良くないと感じたので、1~5の模擬試験を集中的に実施するのが良いと思います。
-
Ping-t(無料範囲のみ)
- 10問単位で問題に答えられるので、スキマ時間に丁度良いです。
2025/8/1にAWS SAAの問題集が有料化してしまったので、無料範囲のみ実施しました。課金して全部実施するのが良いと思います。
- 10問単位で問題に答えられるので、スキマ時間に丁度良いです。
学習スケジュール
上記教材を用いて、以下の流れで学習を進めていきました。
日程 | 内容 | 心境 |
---|---|---|
9月1週目 | 黒本を2週する。 | AWS CLFの時と違い、内容がスーッと頭に入ってきている…気がする。 |
9月2週目 | Udemy問題集の1周目を実施。 | 正答率が平均40%代と低く、心が折れる。 |
9月3週目 | Udemy問題集の2周目を実施。 | 正答率は平均60%代に上がるも、心は折れたまま。 |
9月4週目 | Ping-tを用いて漏れている知識をインプット。 | Ping-tの演習問題を実施したところ正答率が80%を超えて、折れた心が少し戻る。 |
9月5週目 | 今までに間違えた問題を復習、再度解説を読み込む。 | Udemyで生まれた不安とPing-tで生まれた自信を持ちつつ、本番に向けてラストスパート。 |
試験本番
問題を解く際に意識していたこと
-
試験時間のおおよそ前半で問題を1周して一通り回答、残りの時間で解き直しをすること
- 1週目で焦って見落としている可能性のある重要な単語を、2週目で拾い上げて再度解いていくイメージです。
-
わからない問題が出てきた時は、AWS Well-Architectedフレームワークの6つの柱(運用上の優秀性・セキュリティ・信頼性・パフォーマンス効率・コスト最適化・持続可能性)を思い出すこと
- 例えば、インフラの構築を手動で行わせようとする選択肢は疑います。運用上の優秀性の観点からAWSのサービスを用いて自動化した方が良いため、真逆のことをしようとしている選択肢は排除できます。
-
それでもわからない場合は、あまり考え過ぎずに他の問題を解くこと
- 65問のうち15問はスコアに影響しない調査用の問題が混ざっているため、その15問のうちの1つかもしれないと思って次に進むのが吉です。
試験を終えて
受験した感想
合格しているか微妙というのが率直な感想でした。 自信を持って答えられた問題が約20問ほどと多くはなく、あまり手応えを感じませんでした。Udemyの問題集を集中的に対策していたので、頻出問題は自信を持って答えられましたが、問題集に出なかったサービスの問題には苦戦しました。
個人の感想ですが、問題の難度はPing-tの試験レベル < 試験本番 < Udemy問題集
の順と感じました。
結果
- 結果は…724点で1発合格でした!
- 720点が合格ラインなので、本当にギリギリですね。
やっておいて良かったこと
-
Udemyの演習問題を繰り返し解いたこと
- 問題集が難しめで、かつ本番と同じ時間で模擬テストを実施していたので、本番の設問を読むのにそこまで苦労しませんでした。
-
Ping-tの無料範囲を実施していたこと
- 無料範囲でインプットしていた知識に関する問題が出題されたため、少しでも対策しておいて良かったと思います。
やらなくて良かったこと
- Udemy問題集の6つ目の模擬試験を解くこと
- 70問あって内容が難しく、復習に時間がかかりすぎてしまい学習効率が良くなかったです。
やっておけば良かったこと
- Ping-tに課金をして問題を解くこと
- 以下の流れであれば気持ちに余裕を持って進められ、心が折られることはなかったでしょう。
- 黒本、Ping-tでインプット
- Ping-tの演習問題をひたすら解く(テスト形式で)
- Udemy問題集で最後の仕上げ
これから受験しようと考えている方へ
-
不安を感じるかもしれませんが、頑張って勉強してきた自分を信じて臨んでください。
- 大丈夫です。AWS CLFに3回落ちた人間でも合格できましたので。
-
試験中に集中力が切れてきたと思ったら、一度深呼吸をしましょう。
- 試験会場は狭い上に人が多いため、空気が悪くなり本来の集中力を発揮できない可能性があります。意識して呼吸を整えることをお勧めします。
おわりに
AWS CLF取得で苦労したのでAWS試験を受けるのに躊躇いがあったのですが、しっかり対策を行うことでAssociateレベルでも1発合格できると自信に繋がりました。
この勢いのまま、次はProfessionalレベルのAWS Certified Solutions Architect - Professionalに挑戦することを視野に、学習を続けていきたいと思います。
本記事が少しでも誰かの役に立ち、不安を抱いている方の挑戦する勇気を奮い起こせるものとなることを祈っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
余談
受験後に合格体験記としてテックブログを執筆する予定だったので、受験前から「クラウドプラクティショナーに3回落ちた」と「一発合格」をタイトルに入れようと決めていました。
1回目で合格して一安心です。
アジアクエスト株式会社では一緒に働いていただける方を募集しています。
興味のある方は以下のURLを御覧ください。