AWS未経験の新卒が7ヶ月でAWS12冠を達成する方法

AWS未経験の新卒が7ヶ月でAWS12冠を達成する方法

本記事はアジアクエスト Advent Calendar 2025の記事です。

 

こんにちは!アジアクエスト株式会社デジタルイノベーション部の櫻井です。

本記事では、AWS未経験の新卒の私がどのようにして7ヶ月でAWSの全12資格(通称:AWS12冠)を取得したのか、また各資格の対策方法について紹介します。

目次

    取得前の経歴・背景について

    まず、筆者の経歴やバックグラウンドを簡単に紹介します。

    • 2025年に情報系の大学院の修士課程修了
      • 音楽生成AIをテーマとして研究を行なっていた
    • 2025年にアジアクエスト株式会社に新卒として入社
    • AWS12冠を目指す前のAWS利用経験:個人で触ったこともほぼない状態

    AWS12冠とは

    「AWS12冠」とは、Amazon Web Services(AWS)が提供する4つのカテゴリに分類される認定資格のうち、全12種類すべてを取得することを指します。これを達成すると、AWSから「Japan All AWS Certifications Engineers (All Certs)」として表彰されます。本記事では、2025年度の「Japan All AWS Certifications Engineers」の対象となる12資格すべてを取得した状態を「12冠」と呼びます。
    ※本記事の内容は2025年11月時点の情報です。資格体系は随時アップデートされるため、最新の情報は必ずAWS公式ページで確認してください。

    • Foundational(難易度 低): 2種類

      • AWS Certified AI Practitioner (AIF)
      • AWS Certified Cloud Practitioner (CLF)
    • Associate(難易度 中): 5種類

      • AWS Certified Solutions Architect - Associate (SAA)
      • AWS Certified SysOps Administrator - Associate (SOA)
      • AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate (MLA)
      • AWS Certified Data Engineer - Associate (DEA)
      • AWS Certified Developer - Associate (DVA)
    • Professional(難易度 高): 2種類

      • AWS Certified Solutions Architect - Professional (SAP)
      • AWS Certified DevOps Engineer - Professional (DOP)
    • Specialty(難易度 高): 3種類

      • AWS Certified Machine Learning - Specialty (MLS)
      • AWS Certified Security - Specialty (SCS)
      • AWS Certified Advanced Networking - Specialty (ANS)

    また、以下の資格が2025年に追加され、2026年度 All Certsの対象にも選ばれています

    • AWS Certified CloudOps Engineer - Associate (SOA) ※略称はAWS Certified SysOps Administrator - Associateと同じになります
      • 2026年度 All CertsではSysOpsまたはCloudOpsのどちらかを取得で達成可能
    • AWS Certified Generative AI Developer - Professional (AIP)
      • 2026年度 All CertsではAIPまたはMLSのどちらかを取得で達成可能

    なぜ目指そうと思ったか?

    私がAWS12冠を目指したきっかけは、大きく2つあります。
    1つ目は、配属された案件でAWSを利用する機会が増え、インフラ業務も自分でこなしたいと考えたからです。 当初はAIエンジニアとして参画しましたが、開発を進める中でインフラの構成変更や障害対応が必要な場面がありました。これらを自分自身で対応できるようになれば、インフラ担当者の作業完了を待つことなくAI開発をスピード感を持って進められます。さらに、インフラエンジニアとしての業務領域もカバーできるようになると考えました。
    2つ目は、AI×インフラのスキルを掛け合わせることで、市場価値を高められると考えたからです。 AIエンジニアとしてのスキルに加え、AWSを通じてインフラ領域を体系的に学ぶことで、単なるAI開発にとどまらず、システム全体を俯瞰して設計できるエンジニアを目指しました。

    各資格の結果について

    AWS12冠までに取得したAWS資格の結果です。1資格あたり1〜4週間勉強し、全て1回の試験で合格しました。1日の勉強時間は1〜2時間です。

    試験名 コード 受験日 スコア
    AWS Certified AI Practitioner AIF-C01 2025/05/17 757
    AWS Certified Cloud Practitioner CLF-C02 2025/05/31 781
    AWS Certified Solutions Architect - Associate SAA-C03 2025/06/22 806
    AWS Certified SysOps Administrator - Associate SOA-C02 2025/07/05 768
    AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate MLA-C01 2025/07/12 874
    AWS Certified Data Engineer - Associate DEA-C01 2025/07/26 806
    AWS Certified Developer - Associate DVA-C02 2025/08/09 798
    AWS Certified Solutions Architect - Professional SAP-C02 2025/09/07 801
    AWS Certified Machine Learning - Specialty MLS-C01 2025/09/21 876
    AWS Certified DevOps Engineer - Professional DOP-C02 2025/10/13 816
    AWS Certified Security - Specialty SCS-C02 2025/11/03 817
    AWS Certified Advanced Networking - Specialty ANS-C01 2025/11/22 811

    各資格の難易度と対策について

    全ての資格に対して、個人的な難易度と、各資格の対策について紹介します。
    ※AWS資格を取り始める前に、大学院でAIについて学んでいましたが、ここでは客観的にAIの知識がない前提で難易度を比較をしています

    1位 AWS Certified Advanced Networking - Specialty (ANS)

    • 出題領域 Direct ConnectやTransit Gatewayなど、オンプレミス環境とAWSを接続するネットワークサービスが中心です。
    • 難易度・特徴 AWSサービスに関する知識だけでなく、高度なネットワーク専門知識が求められます。また、問題文や選択肢の文章量が全資格の中で最大級であり、読解の負荷が高い試験です。
    • 推奨される前提知識 BGP(Border Gateway Protocol)などのネットワーク用語や基礎理論。
    • 対策 いきなり試験問題に取り組むのではなく、まずはネットワークの基礎知識や専門用語を体系的に学習することを推奨します。基礎を固めてからAWSサービスとの連携を学ぶことを推奨します。

    2位 AWS Certified DevOps Engineer - Professional (DOP)

    • 出題領域 CodeDeployやCloudFormationなど、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)に関連するサービスが主に出題されます。
    • 難易度・特徴 出題範囲となるサービスの数は多くありませんが、各サービスの仕様について非常に細かく問われます。実務での開発・デプロイ経験がない場合、イメージがつかみにくく難易度が高くなる傾向があります。
    • 推奨される前提知識 AWS Certified Developer - Associate (DVA) で求められる知識。
    • 対策 DVAと出題範囲が大きく重なるため、先にDVAを取得してCI/CDの基礎を身につけておくことを推奨します。

    3位 AWS Certified Solutions Architect - Professional (SAP)

    • 出題領域 下位資格のSAAと同様にほぼ全てのサービスが登場します。さらに、SAAでは範囲外となるIoT CoreやVM系サービスなども含まれます。
    • 難易度・特徴 Professional資格等の登竜門と位置付けられます。出題範囲が広範であることに加え、文章量が膨大であるため、集中力と処理能力。
    • 推奨される前提知識 MLAを除く、すべてのAssociateレベル資格でも止められる知識。
    • 対策 他のAssociate資格と類似する問題も出題される傾向があります。そのため、Associate資格を網羅的に取得し、基礎知識を盤石にしてから挑むのを推奨します。

    4位 AWS Certified Machine Learning - Specialty (MLS)

    • 出題領域 Amazon SageMakerに加え、GlueやS3などのデータ処理・保存系サービスが頻出です。
    • 難易度・特徴 AWSサービス以外の知識として、機械学習や深層学習の専門用語、モデル、学習パラメータなどの理解が必須です。AIに関する前提知識の有無によって、体感難易度が大きく変動します。
    • 推奨される前提知識 AI(機械学習・深層学習)の用語やパラメータに関する基礎知識。
    • 対策 まずはAI関連の用語やパラメータの意味を理解することが重要です。また、MLAやDEAと類似する問題も含まれるため、これらの資格を先に受験しておくのを推奨します。

    5位 AWS Certified SysOps Administrator - Associate (SOA)

    • 出題領域 IAMやOrganizationsなどの権限管理サービスが中心です。
    • 難易度・特徴 Associate資格の中では、権限周りに関して非常に細かい仕様まで問われます。単なる知識問題にとどまらず、IAMポリシーのJSONを読み解き、権限不足の原因特定や不要な権限の削除といった実務的な判断力が求められます。
    • 推奨される前提知識 マネジメントコンソールでの実務的な操作経験。
    • 対策 問題演習だけでなく、実際にマネジメントコンソールを使用してIAMポリシーを作成するなどのハンズオン学習を推奨します。

    6位 AWS Certified Developer - Associate (DVA)

    • 出題領域 CodeDeployやCloudFormationのようなデプロイ関連サービスが中心です。2位のDOPの下位資格に相当します。
    • 難易度・特徴 開発特有のCI/CD系サービスがメインとなるため、インフラ構築がメインでアプリケーション開発経験が少ない場合は、学習コストが高くなる可能性があります。
    • 推奨される前提知識 CDK(Cloud Development Kit)等のIaCツールの利用経験。
    • 対策 知識の習得に加え、CDKなどを用いて実際にインフラを構築・デプロイしてみることを推奨します。手を動かすことでサービス間の連携イメージが湧きやすくなります。

    7位 AWS Certified Solutions Architect - Associate (SAA)

    • 出題領域 CLFと同様、ほぼ全てのAWSサービスが対象となります。
    • 難易度・特徴 Associate資格の登竜門とされます。広く浅く問われるCLFに対し、より実践的な設計知識が求められるため、学習範囲は非常に広くなります。
    • 推奨される前提知識 AWSクラウドの全体像に関する内容。
    • 対策 SAAは学習プラットフォームや問題集が他の資格に比べて充実しています。これらを活用して多くの問題に触れ、各サービスの特徴や設計のベストプラクティスを定着させる方法を推奨します。

    8位 AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate (MLA)

    • 出題領域 主にAmazon SageMakerに集中しており、S3など他サービスの出題比率は低めです。
    • 難易度・特徴 出題範囲のサービス自体は狭いものの、MLSと同等レベルのAI知識(機械学習・深層学習・生成AI)が求められます。AI未経験者にとっては専門用語の壁が高い試験です。
    • 推奨される前提知識 機械学習・深層学習・生成AIの基礎概念。
    • 対策 SageMakerの機能理解だけでなく、AIの基礎理論を並行して学ぶことを推奨します。

    9位 AWS Certified Data Engineer - Associate (DEA)

    • 出題領域 GlueやS3などのデータ処理系サービスが中心です。
    • 難易度・特徴 AWSサービスに加え、データベース操作に必要なSQL構文に関する知識も問われる点が特徴です。
    • 推奨される前提知識 基本的なSQLの構文と挙動に関する知識。
    • 対策 AWSサービスの仕様理解に加え、実際にSQLを書いてデータベースを操作し、クエリの構造や結果を体感しておくと、試験中の解答が容易になります。

    10位 AWS Certified Security - Specialty (SCS)

    • 出題領域 セキュリティグループ、ACL、GuardDutyなどのセキュリティ系サービスが中心です。
    • 難易度・特徴 対象となるサービスが明確で、機能もイメージしやすいため、Specialty資格の中では比較的取り組みやすい部類です。ただし、一部長文の問題が出題される点には留意が必要です。
    • 推奨される前提知識 AWSの基本的なセキュリティ概念(責任共有モデルなど)。
    • 対策 対象サービスが絞られているため、問題を繰り返し解きながら、各機能の細かい仕様や設定値を覚えていくことを推奨します。

    11位 AWS Certified AI Practitioner (AIF)

    • 出題領域 Amazon RekognitionやSageMakerなどのAI活用サービス、および生成AI(特にLLM)の基礎知識が中心です。
    • 難易度・特徴 Foundational資格ですが、AWSの知識に加えてAIの基礎理論も問われるため、同レベル帯の中では難易度が高めです。生成AIのパラメータやAI用語の説明が多く出題されますが、深さはMLAやMLSほどではありません。
    • 推奨される前提知識 AI全般に関する基本的な用語理解。
    • 対策 「この機能を使うと何ができるか」というユースケースレベルでの理解と、AIの基礎用語を押さえておけば十分対応可能です。

    12位 AWS Certified Cloud Practitioner (CLF)

    • 出題領域 ほぼ全てのAWSサービスが範囲となります。
    • 難易度・特徴 出題範囲は広いものの、問われる深さは「どのような機能を持っているか」という概要レベルです。各サービスの役割やコスト感(高いか安いか)を把握しているかが重視されます。
    • 推奨される前提知識 特になし(初学者向け)。
    • 対策 AWSに初めて触れる場合、いきなり問題演習に入る前に、参考書などでサービス全体の地図を描くことから始めるのが最適です。全体像を掴むことで、各サービスの役割が理解しやすくなります。

    勉強方法

    Cloud License

    学習のベースには、有料のWeb問題集Cloud Licenseを使用しました。AWSなどインフラ系の資格対策に特化したサイトです。また、本番形式の模擬試験で現在の実力を測れることもできます。

    Cloud Licenseを使った学習では、以下のように取り組んでいました。

    1. 試験日を決めて申し込む
      • テストセンター受験の場合、3週間先でも予約が埋まっていることがあるため、早めの申し込みを推奨します!
    2. 毎日28〜70問の問題を解き、間違えた問題は翌日解き直す
      • Associateレベルまでは1日70問、文章量が増えるProfessionalレベル以降は28〜35問を目安にするのがおすすめです。
      • 問題を解く際は正解・不正解にかかわらず、「なぜ他の選択肢が間違っているのか」まで理解しましょう。
    3. 一通り全ての問題を解き終えたら、初見で間違えた問題を再度解く
      • この段階から、並行して模擬試験も毎日実施します。
    4. 3.で間違えた問題を毎日解く
      • 3.で間違えた問題は自分が最も苦手としている問題です。毎日解いて克服しましょう!

    また、学習時間は毎日1〜2時間行っていました。毎日継続して習慣化することで学習効果も高まるため、毎日行うようにしましょう。ちなみに私は、寝る前に行っていました。

    Black Belt

    学習中に分からないサービスが出てきた際は、主にAWS Black Beltを活用しました。これはAWSの専門家が講師となり、サービスの仕組みや活用法を解説するセミナーです。動画や資料は公式サイトやYouTubeで無料公開されているため、誰でも手軽にアクセスできます。また、Black Beltではハンズオンの方法も紹介されているため、実践を通じてより理解を深めることができました。

    その他参考書など

    上記のサービスを利用した対策以外に、一部の資格では、書籍(参考書)も補助的に使用しました。基本的には問題集を解く前のインプットとして、「どのようなサービスや用語が出題されるか」という全体像の把握と理解のために一通り読むだけでした。私は主に「黒本」と呼ばれる「徹底攻略」シリーズを使用しましたが、あくまで知識の整理や出題範囲の確認用として使ったため、深く読み込むということはしていないです。参考書については特定の書籍にこだわりすぎず、書店などで軽く中身を読んでみて、解説の雰囲気や図解が自分に合っているものを選ぶのが良いと思います。

    AWS12冠を達成するのに苦戦した点

    上記で述べた勉強方法ですべての資格に一発合格し、AWS12冠を達成しましたが、実は苦戦した場面もありました。特に大変だったのは、FoundationalからAssociate、AssociateからProfessional/Specialtyのように、一つ上の難易度の資格へステップアップした時です。私は初めてのAssociate資格ではSAA、Professional/Specialty資格ではSAPを取得しましたが、それまで受けてきた区分と比べて文章量が格段に増えている点に苦戦しました。特にSAPの勉強をし始めた当初は、かなり文章量が多く、数問解くだけで著しく集中力を要しました。普段では起きないようなミスも多くなり、受かるかどうか不安になったほどです。しかし、毎日勉強を続けることで問題文の長さにも慣れ、模擬試験でも最後まで集中を保ちながら解くことができるようになりました。この経験から、継続して勉強することが何よりも大事だと改めて実感しました。

    感想

    AWS12冠を達成して一番良かったことは、自信を持ってAWSを用いたインフラ業務をこなせるようになり、エンジニアとしての対応領域が広がった点です。特にSAAを取得した頃から大きな変化を感じました。この時期から、実務でもインフラ関連のタスクを任される機会が増えました。当初はコストの見積もりやアラート設定などの基礎的なタスクが中心でしたが、資格取得を進めるにつれて、要件を満たすアーキテクチャ設計やCDKを用いたデプロイなど、より高度な業務も任されるようになりました。資格勉強を通して得た知識が実務に結びつき、エンジニアとしてできることが徐々に増えていくのを実感できました。

    まとめ

    本記事ではAWS未経験の新卒の私がAWS全12資格を7ヶ月で達成した経験に基づき、各資格の難易度や具体的な対策、勉強方法を紹介しました。 また、AWS12冠を取得するきっかけや、取得後の感想についても紹介しました。これからAWS12冠を目指す方にとって参考になれば幸いです。

    Appendix 資格の難易度ごとの文章量について

    ここでは、AppendixとしてFoundational、Associate、Professional/Specialty の各資格の文章量がどれくらいであるかの目安を例題を用いて紹介します。資格を受ける際の参考にしてみてください。
    ※例題は全てオリジナルです

    Foundational (CLF, AIF)

    ある企業は、AWSクラウドにデータを保存することを考えています。データはアーカイブとして長期間保存したいです。最もコスト効率の良いサービスを選択してください。

    1. S3 標準
    2. S3 Glacier Deep Archive
    3. Amazon EFS
    4. DynamoDB

    ※正解は2


    Associate (SAA, SOA, MLA, DEA, DVA)

    ある企業は、Amazon S3に映像データを保存しています。映像データは1ファイルあたり、最大20GBのサイズになります。
    同企業は、ユーザが保存された映像データをダウンロードし、提供できるアプリケーションサービスを開発しました。ダウンロードされる映像データごとに需要があり、同企業はどのデータに需要があるかを理解しています。すべてのデータに対してミリ秒単位の即時アクセスを可能とし、S3のコストを最小限に満たすソリューションを選択してください。

    1. 全てのデータをS3 標準に保存し、ライフサイクルルールにより、需要が低いデータを低頻度アクセス層に移動します。
    2. 需要が高いデータをS3 標準に保存し、需要が低いデータをS3 Glacier Deep Archiveに保存します。
    3. 需要が高いデータをS3 Glacier Deep Archiveに保存し、需要が低いデータをS3 標準に保存します。
    4. 需要が高いデータをS3 標準に保存し、需要が低いデータをS3 標準 - 低頻度アクセス(S3 標準 -IA) に保存します。

    ※正解は4


    Professional/Specialty (SAP, DOP, MLS, ANS, SCS)

    ある企業は、オンプレミスのデータセンターにあるNASサーバーに保存されている 100 TB の画像データを AWS に移行したいと考えています。同社は現在、100 Mbps のインターネット回線を使用しており、帯域幅の拡張や AWS Direct Connect の導入には数ヶ月かかります。

    要件は以下の通りです。

    • 可能な限り迅速に 100 TB のデータを S3 に移行する必要があります。現在の回線を占有することは避けたいと考えています。
    • 移行完了後も、オンプレミスのアプリケーションから標準的なファイルプロトコル(NFS/SMB)を使用して、データにアクセスできる必要があります。
    • 頻繁にアクセスされるデータについては、オンプレミス環境から低レイテンシーでアクセスできるようにキャッシュする必要があります。

    これらの要件を満たす最も運用効率の良いソリューションを選択してください。

    1. AWS DataSync エージェントをオンプレミスにデプロイし、インターネット経由でデータを S3 に転送する。移行後は S3 マウントユーティリティを使用してアプリケーションから S3 に直接アクセスする。

    2. AWS Site-to-Site VPN を構築し、Storage Gateway(S3 File Gateway)をオンプレミスにデプロイする。初期データ転送と継続的なアクセスの両方にこのゲートウェイを使用する。

    3. AWS Snowball Edge Storage Optimized デバイスを注文して初期データを移行する。その後、オンプレミスに Storage Gateway(S3 File Gateway)をデプロイし、継続的なアクセスとローカルキャッシュを提供する。

    4. AWS Snowball Edge Storage Optimized デバイスを注文して初期データを移行する。その後、アプリケーションを修正して AWS SDK を使用し、S3 API 経由で直接データにアクセスするように変更する。

    ※正解は3

    アジアクエスト株式会社では一緒に働いていただける方を募集しています。
    興味のある方は以下のURLを御覧ください。