仕事に特化したVR/ARヘッドセット Visor 4K レポート

    仕事に特化したVR/ARヘッドセット Visor 4K レポート

    目次

      概要

      私個人が追いかけまくっているVisor 4Kに関するまとめ記事的なものとなります。

      Visor 4Kとは、仕事に特化したVR/ARヘッドセットです。 下記動画でモニターを破壊しているシーンが印象的です!!! 私自身もモニターを破壊したくなった経験がたくさんあり、共感しております。

      日々の生産性を向上させたいという思いからVisor 4Kに注目しています。
      普段は32インチの4Kモニターを愛用していますが、もしも物理的なモニターが仮想現実に置き換わり、仮想空間内でディスプレイを自由に操ることができれば、さらに生産性が向上すると考えております。

      202410_visor_4k_01

      引用元:YouTube_モニターを破壊しているシーン_ショート動画

      2024年10月11日現在、デバイスはまだ出荷されておらず、予約注文のみ受け付けている状況です。

      immersed IRL 2024 まとめ

      日本時間の9月20日 24時頃にVisor 4Kを開発しているimmersed社の基調講演がYouTubeでライブ配信されました。

      実際に私自身も、Youtubeの日本語字幕機能にて基調講演動画を視聴しております。ライブのチャット欄は日本人が多かったです。

      202410_visor_4k_02

      引用元:YouTube_immersed-IRL-2024_アーカイブ

       

      基調講演動画のアジェンダ

      基調講演動画を視聴し、日本語字幕機能で内容を解釈した上で、動画の内容をアジェンダ化してみました。

      アジェンダ
      • immersed社のCTO&CEOであるRenji Bijoyが演説する
        • 挨拶、概要(コンピュータの歴史等)
        • Visor 4Kの誕生経緯
          • immersed社の誕生経緯
          • Visor 4Kの誕生経緯
        • Visor 4Kについて
          • 重さについて
          • ヘッドストラップ
          • その他トピック

       

      Visor 4Kの誕生経緯_詳細

      Visor 4Kの誕生経緯の詳細となります!!!

      Visor 4Kの誕生経緯の要約 ※YouTubeの日本語字幕を基に要約

      immersed社の誕生経緯

      • immersed社のCTO&CEOであるRenji Bijoyはかつて米巨大テック企業でアプリ開発をしていた
      • 在宅勤務の課題を先取りして解決したいという動機から、2017年にimmersed社を設立
      • 2019年にimmersedサービスの初期リリース開始

      Visor 4Kの誕生経緯

      • 「仕事に特化したヘッドセットを構築する必要がある」と確信した
      • 仕事に特化したヘッドセットを実現するために、約5〜6ヶ月ほど調査を行っている

      仕事に特化したヘッドセットの背景を更に深堀りする

      Renji Bijoyは、基調講演で「仕事に特化したヘッドセットを構築する必要がある」というフレーズを複数回使用しております。

      下記画像が、その発言の一部となります。

      202410_visor_4k_03 202410_visor_4k_04

      この発言を裏付ける背景として、動画内では下記要因が示されています。

      • 米巨大テック企業の動向
      • これまで培ってきたimmersedサービスのユーザーデータ
      • 市場規模

      米巨大テック企業の動向

      米巨大テック企業の動向について、下記①、②の言及をしている。

      ①メタ・プラットフォームズ社との協業
      ■要約
      immersedサービスの開発プロセスでメタ・プラットフォームズ社と協業する機会が多かった。
      その過程でメタ・プラットフォームズ社は、ゲーム分野のヘッドセットにおいては優れていると感じていた。仕事の生産性向上の分野にも少し手を伸ばしていたが、あまり良くなかったと感じている。
      仕事の生産性向上という分野には、immersed社のように、ニッチな課題に特化し、それに集中して取り組む必要があると考えている。

      ■引用
      基調講演8:45〜の発言を翻訳して一部抜粋 ※2024/10/11現在

      Metaはゲーム分野で本当に、本当に、本当に優れています。仕事の生産性向上にも少し手を出しています。しかし、これにより、大手テック企業だけにテクノロジーの開発を頼ることはできないということが分かりました。
      immersedのように、ニッチな問題に本当に、本当に、本当に集中して取り組む人々が必要です。これは私が7年以上抱えてきた問題です。そして、私たちのチームのメンバーに出会い、志を同じくする仲間が集まりました。
      Metaや他の企業と協力していく中で、彼らもまた、ゲーム、トレーニング、エンターテインメント、そしておそらく副次的な業務向けのヘッドセットを開発していることに気づきました。
      ですから、私たちが1,000万人、1億人といったユーザー数を達成するためには、自分たちの運命を自ら切り開く方法を見つける必要があります。誰か他の人がそれを解決するのをただ待つのではなく。
      そこで、私たちはいくつかの異なる道を選ぶことができました。

      ②米巨大テック企業の動向
      ■要約
      米巨大テック企業は、すべての技術をヘッドセットに詰め込んで小型化するアプローチを取っていたが、immersed社が開発しているVisor 4Kのように、技術をヘッドセット本体とバッテリーパックに分散させて軽さを実現するヘッドセットが市場に存在していなかった。

      ■引用
      基調講演10:00〜の発言を翻訳して一部抜粋 ※2024/10/11現在

      そして、二つ目の選択肢としては、「そうだ、他のテックジャイアントと同じ道を歩もう。すべての技術をヘッドセットに詰め込み、できるだけ小型化しよう」というものがありました。
      これはとてもクールに聞こえますが、実際にそれを実行すると、人々が買いたくないような大きくてかさばるものになってしまいます。そして、私たちはそれをする必要はありません。
      なぜなら、他の人たちがすでにそれをやっているからです。だから、私たちはそうしません。
      代わりに、immersedが他の人たちができないこと、またはやらないことは何でしょうか?immersedが他の人たちにインセンティブがないことをするにはどうすればいいのでしょうか?
      そして、私たちが示してきたのは、一歩一歩着実に進むということです。

      これまで培ってきたimmersedサービスのユーザーデータ

      これまで培ってきたimmersedサービスのユーザーデータについて下記3つの観点で深堀り致します。
      • ① ユーザーがヘッドセットで過ごす時間が年々増加している
      • ② ヘッドセットの内蔵マイクや音声は使用されていない機能である
      • ③ 頭に大きいレンガ(ヘッドセット)のようなものを被っている姿を見られたくない。サングラスのような見た目であれば許容できる

      ①ユーザーがヘッドセットで過ごす時間が年々増加している
      下記グラフが示すように、ユーザーがVRで過ごす時間が年々増加しています。
      下記グラフはimmersedサービスの使用時間を示すグラフです。縦軸がユーザー使用時間、横軸が西暦を示しています。

      202410_visor_4k_05

      ■引用
      基調講演05:02〜の発言を翻訳して一部抜粋 ※2024/10/11現在

      MetaQuestストアでは、年々、ユーザーが毎週20時間、30時間、40時間、50時間、さらには60時間もVRヘッドセットを使用する方法を見つけ出してきました。
      はい、頭に乗せるのは10ポンドのレンガのようなものですが、実際には2ポンドです。そして現在に至るまで、神のご加護もあり、約120万人のユーザーを迎えることができました。
      これは本当に素晴らしいことであり、7年前にはこんなに多くのユーザーを獲得できるとは全く思っていませんでした。これは私たちのアプリだけで約1,600年分のVR利用時間に相当します。
      私たちの知る限り、ユーザー一人当たりの総利用時間を合わせると、他のアプリではこれほどの利用があるものはありません。

      しかし、ユーザーがこれほど多くの時間をヘッドセットで過ごしている現状を考えると、Metaの次の動きは何か、GoogleやAppleの次の動きは何かを考えざるを得ません。
      私たちは、どうやって120万人を超え、1000万人、さらには1億人へとユーザー数を増やすかを考える必要があります。

      ②ヘッドセットの内蔵マイクや音声が使用されていない機能である
      これまで培ってきたimmersedサービスのユーザーデータを分析した結果、ユーザーが使用していない機能が明らかとなった。
      その一例として、ヘッドセットの内蔵マイクや音声が使用されていないことが判明した。Visor 4Kでは、これを最適化している。

      ■引用
      基調講演10:35〜の発言を翻訳して一部抜粋 ※2024/10/11現在

      これらのユーザーデータをすべて分析し、多くのユーザーと対話した結果、ヘッドセットで使用している機能と使用していない機能が明らかになり、テックジャイアンツが優先すべきポイントが見えてきました。
      例えば、私たちのユーザーは多くの場合、AirPodsをMacBookに接続して使用しているため、ヘッドセットのオーディオをミュートにしています。
      彼らはヘッドセットの内蔵マイクやオーディオをあまり必要としていません。したがって、これを最適化し、仕事に特化したヘッドセットに焦点を当てる方法が複数考えられます。

      ③頭に大きいレンガ(ヘッドセッド)のようなものを被っている姿を見られたくない。サングラスのような見た目であれば許容できる
      ユーザー心理として、頭に大きいレンガのようなものを被っている姿を他の人に見られたくないという心理があります。

      ■引用
      基調講演16:03〜の発言を翻訳して一部抜粋 ※2024/10/11現在

      本体には明らかに取り外し可能なフロントシールドが装備されています。これは主に見た目を重視したものであり、実用的な目的はあまりありません。
      人々はそれを気に入るかどうかに関わらず、頭に大きなレンガのようなものを被っている姿を避けたいと 考えています。サングラスのような見た目であれば許容できるかもしれません。
      実際、カメラの前に透明なプラスチックシールドを設置しても、オートエクスポージャーなどの機能を使用すれば、トラッキングや現実世界の認識能力に支障をきたすことはありません。

      市場規模

      ■要約
      Renji Bijoyは、ニッチなVRゲームヘッドセッド市場よりも、仕事に特化したVRヘッドセットの方が市場規模が大きいと主張しています。

      ■引用
      基調講演17:25〜の発言を翻訳して一部抜粋 ※2024/10/11現在

      私たちのヘッドセットでは、それが私たちの使用ケースではありません。私たちは本当に、VRでコンピュータ画面を使用したいと考えている人に焦点を当てています。
      このアプローチを取っている理由は、まず第一に、そもそもそこにはより多くの収益機会があると考えているからです。
      もしニッチなVRゲームのホビー市場から、仕事でラップトップを使用するすべての人々の市場にシフトするなら、私はそれがはるかに大きな市場だと主張します。
      第二に、人々が毎週30、40、50時間も費やしている使用ケース、つまりゲームの場合、プロゲーマーはそのような時間を費やすかもしれませんが、仕事となると、はるかに多くの人々が毎週30、40、50時間を費やしていると私は信じています。
      ですから、もしこれが彼らの主要なデバイスとなり、毎週40時間使用することになれば、私たちは仕事だけでなく他の分野にも展開できると信じています。しかし、仕事が私たちが始める場所になります。

      補足

      Renji Bijoyについて

      immersed社のCTO&CEOであるRenji Bijoyの経歴はlinkedinに詳しく記載されてます。 一部抜粋すると、スキル欄にはRubyやJavaの記載があって、学歴欄には複数大学に在籍している記載があります。

      immersedサービスについて

      immersedサービスの公式サイトです。実際、普段からimmersedアプリをお使いの方もいらっしゃるかと思います。

       

      Visor 4K_詳細

      重さについて

      基調講演でVisor 4kの重さを計測するシーンがありました。

      Visor 4kの重さは約186gでした!

      202410_visor_4k_06

      186gの軽さを実現している理由のひとつに、Wi-FiとBluetoothをバッテリーパック側に内蔵することで、ヘッドセッドデバイス本体の軽さを実現しているとのことです。

      202410_visor_4k_07

      「Apple Vision Pro」「MetaQuest3」「iPhone15 Pro Max」と重量対比しているシーンです。

      Apple Vision Pro
      計測結果:約574g

      202410_visor_4k_08

      MetaQuest3
      計測結果:約463g

      202410_visor_4k_09

      iPhone15 Pro Max
      計測結果:約290g

      202410_visor_4k_10

      感想
      実際に使用してみないと確信は持てませんが、長時間使用の装着感が従来のデバイスよりも遥かに向上していることを期待しています。
      現在の課題として、MetaQuest3やApple Vision Proを実際に使用している方から「長時間使用は辛い」「長時間の装着で首が痛くなる」といった声を聞いたことがあります。
      Visor 4Kはわずか186gという軽量設計に加え、Renji Bijoyが基調講演で「Meta Questストアでは、年々、ユーザーが毎週20時間、30時間、40時間、50時間、さらには60時間もVRヘッドセットを使用する方法を見つけ出してきました」と発言しています。
      この発言から、ユーザーが長時間デバイスを快適に利用できるようにするための研究と開発が進められていることが伺えます。長時間使用の装着感向上が期待できそうです。

      解像度について

      解像度についても言及していました。 解像度はAppleのVision Proよりも更に高いとのことです。

      感想
      現実世界の物理的なモニターでも、解像度が4Kかどうかで効率が大きく異なるため、4K対応は嬉しいポイントです。 4K解像度では、ソースコードの読解力が大幅に向上しますよね!!!

      ヘッドストラップについて

      髪型が崩れないような考慮

      Renji Bijoyが、ヘッドセットを装着すると髪型が乱れると言及していました。 髪型が乱れないようにヘッドストラップを設計しているとのことです。

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      重量バランスについて

      バックストラップを引き下げることができ、バックストラップを調整することで100グラムまたは0グラムといった無重力になるとのことです。

      202410_visor_4k_13

      その他トピック

      • その他トピック
        • デバイスケース
        • リュック

      その他トピックとして、デバイスケースやリュックの紹介がありました。

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      補足

      Visor 4Kの料金について ※2024/10/11現在

      下記料金に加えて、更に税金や送料が発生する可能性があります。

      Visor 4Kモデル

      ◆初期購入+サブスクプランの場合

      399.99ドル+メンバーシップ料金 ※メンバーシップ期間で変動

      ◆一括購入プランの場合

      1,049.98ドル〜1,249.98ドル ※会員期間で変動

      Visor 4K Founders Editionモデル

      ◆初期購入+サブスクプランの場合

      699.99ドル+メンバーシップ料金 ※メンバーシップ期間で変動

      ◆一括購入プランの場合

      1,349.98ドル〜1,549.98ドル ※会員期間で変動

      引用元:Visor 4K

      最後に

      最近、日本国内外で軽量XRデバイスの開発に関するニュースを複数観測しております。
      国内では、NTTグループのXR専門会社である株式会社NTTコノキューが2024年9月9日にMiRZAを発表しました。(体験会行ってみたい!!!)
      国外では、メタ・プラットフォームズ社やGoogle社でも軽量デバイスを開発しているというニュースを観測しております。
      その中でもVisor 4Kに期待しております。

      実は、「Visor 4K Founders Edition」をすでに注文しており、届くことがとても楽しみです。

      アジアクエスト株式会社では一緒に働いていただける方を募集しています。
      興味のある方は以下のURLを御覧ください。