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アジアクエスト テックブログの裏側 社員アンケートに見る執筆促進の鍵

作成者: naoko.m|2025年09月11日

はじめに

みなさん、こんにちは!アジアクエスト テックブログ推進チームです。
普段は業務のかたわら、このテックブログの校正・記事公開を担当しています。

弊社のテックブログは2019年に発足し、現在6年目になります。
発足当初から以下の目的を掲げて推進してきました。

  • 社内向け
    • 自己成長
      • 自身の知見を外部へ発信する機会の創出
    • 組織貢献
      • 社内へのナレッジの蓄積と共有
      • アジアクエストのブランディングへの寄与
  • 外部向け
    • アジアクエストの認知度向上&採用力強化
      • アジアクエストの認知度向上により、採用強化や案件相談の機会創出に繋げる

2023年12月に公開された「テックブログを3年間運営してみて」という記事では、立ち上げメンバーである佐藤さんが運営目線で活動を振り返っています。
その後も、テックブログ推進チームでは多くの施策に取り組んできました。
上記の記事執筆当時の記事数はおよそ50記事でしたが、現在では240記事を超えています!
求職者やお客さまへの発信の場として効果が確認された事例もあり、成果が上がっていると感じています。

今後さらにテックブログを盛り上げていくため、社員にアンケートを実施しました。
本記事ではそのアンケート結果を中心に、これまでの施策と、今後のテックブログチームの展望について執筆したいと思います。

想定している読者

  • 会社のテックブログ運営を推進する立場の方
  • アジアクエストのテックブログに興味のある方
  • アジアクエスト社員のみなさん

アンケート結果

アジアクエスト全社員を対象に、匿名のアンケートを2024年から2年連続で実施しております。

1回目
集計期間:2024/1/29~2024/2/8
回答数:68

2回目
集計期間:2025/2/14~2025/2/26
回答数:75

社員のみなさんに継続してテックブログへ関心をお寄せいただき、ご協力いただけていることがわかります。
本記事では特に2025年の結果にフォーカスしてまとめていきます。

回答者の記事執筆状況について



執筆経験の有無に関わらず幅広く回答していただけました。
「記事を書いてみたいと思いますか?」という質問に対し、「書きたい!」「機会があれば書きたい」といった前向きな回答が全体の約半数を占めました。
執筆経験のある方には、今後も執筆したいか回答していただきましたが、前向きな回答がほとんどでした。
一度執筆を経験した方は、その活動に価値ややりがいを感じてもらえることが多いと考えられます。

今後はこの前向きな意欲を最大限に活かすための施策を検討し、テックブログのさらなる活性化を目指します。
同時に、新規執筆者を増やすことも重要な目標だと考えています。

執筆における課題について

「執筆活動において直面している障壁は何ですか?」という質問に対し、複数選択ありで回答していただきました。
推進チームとしては、執筆へ前向きな意欲がある方への効果が高い施策の優先度を上げたいため、「記事を書いてみたいと思いますか?」への回答と組み合わせて集計しました。

課題:時間が無い

「書きたい!」と回答した方は全員「時間が無い」ことが課題だと回答していました。
また、「機会があれば書きたい」と回答した方の中でも1番多い課題が「時間が無い」でした。
書きたい方にはもちろん書いてほしいので、業務などで忙しい中でも書きやすい状態を目指すことは重要課題だと位置付けました。

これを受けて、執筆にかける時間を短くするための施策として「記事テンプレート」を作成しました。
構成で悩む時間を節約していただければと考えています。
例として技術比較記事のテンプレートをご紹介します。他にも最新情報やイベントレポート、エラー解消記事のテンプレートを作成しています。
以下のような形で、構成・内容について、ガイドとなるような形です。

課題:何を書いたらいいかわからない

「機会があれば書きたい」と回答した方の中で2番目に多い課題が「何を書いたらいいかわからない」でした。
この課題に対しては以下の取り組みを実施しています。

  • 2024年の取り組み:おすすめブログテーマの共有
    • テーマの一例として、カテゴリやタイトル案を共有しています
    • 記事にできるテーマや切り口が見つからずに悩んでいる方でも、共有されているテーマの中から「これなら自分でも書けそうだ」と感じるものを見つけていただくことで、執筆のきっかけになるのではと考えています
  • 2025年の取り組み:テックブログのタネ
    • 記事ネタを思いついた方が気軽に投稿でき、それに対して読みたいかどうか投票できる仕組みを作りました
    • 気軽にテックブログ推進に参加できる効果も狙っています

課題:執筆をはじめるきっかけがない

「機会があれば書きたい」と回答した方の中で3番目に多い回答は、「特に障壁はない」でした。
その方々にはぜひ執筆にチャレンジしてほしいと思っています!
「機会があれば書きたい」と回答した方にとっては“機会”そのものの存在が重要なのかもしれません。
機会創出の取り組みとして、これまで以下のような企画を実施してきました。

  • アドベントカレンダー
  • テックブログコンテスト
    • 2024年7月〜9月頃公開の記事を対象に、社内でコンテストを実施しました
    • 審査員賞・新人賞・ビュー数など、複数観点で表彰を行いました
    • 総エントリーは36記事、新規執筆者が26人と、きっかけ作りとして効果があったと感じます

今後も引き続き、機会創出について考えていきます。

課題:やり方がわからない?

「書きたい!」「機会があれば書きたい」と回答した方の中には、「やり方がわからない」と答えた方は少なかったです。
身近な社員や推進チームに質問できることや、執筆手順など情報をまとめたサイトを参照できることが、適切に届いていると考えて良さそうです。
引き続き執筆のしやすさは考慮していきたいと思っております。

最近では、執筆ハードルを下げる取り組みとして、記事提出方法の選択肢を増やしました。
これまではGitHub経由での提出に限定していましたが、新たにGoogle ドキュメントでの提出も可能にしました。
これにより、自身の使い慣れたツールに合わせて、よりストレスなく記事を提出できるようになります。
Google ドキュメントではGeminiも使いやすいので、執筆中に構成や表現について相談したり、ドラフト段階でレビューを依頼したりするなど、執筆プロセス全体の質の向上に繋がる副次的な効果も期待しています。

課題:知識不足!?

選択肢に用意していなかったのですが、自由記述として「記事に書くほどの知識を持っていない」といった内容の回答が5件ありました。
私たちは、社員が持つ現在の知識を整理し、学びながらアウトプットすること自体が、その社員にとって良い影響をもたらすと考えています。
そのため、テックブログは経験豊富な社員だけでなく、エンジニア初心者の方々にも積極的に執筆していただきたいと考えています。

これまで、初心者の執筆へのハードルを下げるために、いくつかの施策を実施してきました。

  • 執筆者座談会の開催
    • 執筆に積極的に取り組んでいる社員を招いて、座談会形式でテックブログについて語り合いました
    • 執筆時に気を付けていることや、やってよかったこと、悩み、初めての方向けのアドバイスなどを執筆者から共有してもらいました
    • お昼休みの時間に2回開催し、社員から好評を得ました
  • 初心者向け記事を社内向けにアピール
    • テックブログ内で初心者向けタグ付けを行い、初心者向け記事一覧を作り、存在を社内にアピールしています
    • さらに社内用に人気のある初心者向け記事一覧ページを作成して公開しています
    • どのような記事を書けば良いかの参考になるとともに、他の社員が初心者の執筆活動を応援しやすい環境を整えています

これらの施策を通じて、知識量に関わらず誰もが気軽にテックブログ執筆に挑戦できる文化を醸成し、社員一人ひとりの成長と、社内全体の技術力向上に貢献していきたいと考えています。

テックブログの内容について

どんな記事が読みたいですか?

複数選択ありで回答していただきました。ベスト3を発表します!

第1位:ケーススタディ(実際のプロジェクトでの成功事例や失敗事例など)
第2位:技術の最新情報(最新の動向や予測など)
第3位:開発に関するTips(便利なツールなど小ネタ)

アジアクエストの社員がどんな記事を読みたいのか、参考になりました。
実用的な事例、ケーススタディを読みたい方が多かったです。
特に社内では生成AIを業務に活用していることも多く、昨年よりさらに実体験を濃く反映された内容が期待されているのかもしれません。
業務利用している内容だと、どこまで書いていいのか漠然とした不安があると思うので、今後はガイドラインを作成するなどのサポートを検討していきます。
社員同士のナレッジ共有をより活発にしていければと考えています。

書いてほしいテーマ案

以下のような回答がありました。

  • AI活用方法、開発速度を上げるための工夫
  • 優秀な社員の1日の動き方、意識していること
  • 社内のナレッジで見てみたいテーマとして、さまざまな思想やあるべき論を実プロジェクトに導入したときの障壁と解消法など
  • プロジェクトマネジメントで役立つ記事
  • 言語そのものの説明や技術の紹介など抽象的な(広く浅く的な)記事が増えると初心者的には嬉しい

中には社員名指しで書いてほしいという意見もありましたので、本人に伝えさせていただきました。
社員のみなさん!ぜひこのようなテーマで執筆してみませんか?

まとめ

今回のアンケート結果を通じて、アジアクエストの社員がテックブログに対してどのような期待を持っているのか、またどのような課題を感じているのかを具体的に把握することができました。

引き続き、テックブログ推進チームは社員のみなさんがより積極的に記事の執筆や情報発信に参加しやすくなるような企画やサポート体制を整えていきたいと考えています。

本記事を通して、アジアクエストの技術情報発信に対する取り組みにご興味を持っていただけましたら幸いです!