この記事では、ソフトウェア開発をよりスムーズに、そして効率的に進めるための便利なツールを紹介します。
これらのツールを活用することで、開発速度・体験を向上させ、作業の手間を減らすことができます。
今回は、Oh My Zsh!、SDKMAN!、Clipy、そしてLICEcapについてお話しします。
※注意: 本文では、macOSでのインストールと使用方法について説明しています。
一部のツール(例:Clipy)はmacOS専用ですが、他のツールはWindows環境でも利用可能です。Windowsをご利用の場合は、適宜Windows向けの手順や代替ツールをご参照ください。
Zshとは?
Zsh(Z shell)は、一般的なシェルの一つで、特に高機能な補完機能や、強力なカスタマイズ性で知られています。
標準的なBashシェルと比べ、入力の自動補完や履歴検索、テーマやプラグインのサポートが豊富な点が大きな特徴です。
Oh My Zsh!とは?
Oh My Zsh! は、Zshのカスタマイズを簡単に行うためのオープンソースフレームワークです。
数百ものプラグインやテーマが用意されており、開発環境をより便利に、視覚的にも美しく整えることができます。
ZshとOh My Zsh!を組み合わせることで、日々のターミナル操作を大幅に効率化できます。
※公式サイト Unleash your terminal like never before | Oh My Zsh!
※Github A delightful community-driven framework for managing your zsh configuration | Oh My Zsh!
ターミナルで以下のコマンドを実行して、Zsh とOh My Zsh! をインストールします。
sh -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/ohmyzsh/ohmyzsh/master/tools/install.sh)"
Oh My Zsh! の利用可能なテーマで好みのテーマを見つけて、選択したテーマを.zshrc
に設定します。
例えば、テーマgeoffgarside
を設定したい場合、.zshrc
内で ZSH_THEME="geoffgarside"
に設定して保存します。
設定後、以下のコマンドでZshをリロードします。
source ~/.zshrc
別のテーマを試したい場合は、.zshrc
内でテーマ名を変更し、再度source ~/.zshrc
を実行します。
Oh My Zsh! は豊富なプラグインを提供しており、作業をより効率化するための多くのツールがあります。
以下は、よく使われる代表的なプラグインです。
zsh-completions
Zshの補完機能を強化するプラグインです。
さまざまなコマンドの補完機能を追加し、より便利にターミナル操作を行うことができます。
git clone https://github.com/zsh-users/zsh-completions ~/.oh-my-zsh/custom/plugins/zsh-completions
zsh-autosuggestions
過去のコマンド履歴を参考に、入力時に自動的に候補を提示してくれるプラグインです。
以前使用したコマンドを素早く呼び出すことができ、入力作業が大幅に効率化されます。
git clone https://github.com/zsh-users/zsh-autosuggestions ~/.oh-my-zsh/custom/plugins/zsh-autosuggestions
zsh-syntax-highlighting
コマンドの構文を色分けして表示するプラグインです。
正しいコマンドかどうかが一目で確認できるため、入力ミスを減らすことができます。
git clone https://github.com/zsh-users/zsh-syntax-highlighting.git ~/.oh-my-zsh/custom/plugins/zsh-syntax-highlighting
お好みのプラグインをインストールされた後、.zshrc
を編集し、 plugins=()
セクションにプラグイン名を追加します。
plugins=(git zsh-completions zsh-autosuggestions zsh-syntax-highlighting)設定が完了したら、次のコマンドで
.zshrc
を再読み込みします。source ~/.zshrc
楽しくプログラミングに進めていきましょう!
Oh My Zsh! のインストール方法はいくつかありますが、Homebrewでインストールしたい場合は、参考記事の zshを使ってみるを参照してください。
SDKMAN! は、JavaやKotlin、Mavenなど、さまざまな開発用ソフトウェアのバージョンを簡単に管理できるツールです。
プロジェクトによって異なるバージョンを使いたい場合でも、コマンド一つで切り替えることができるため、バージョンの管理がとても楽になります。
※公式サイト The Software Development Kit Manager | SDKMAN!
※インストールページ Installation | SDKMAN!
ターミナルを開き、以下のコマンドを入力してインストールします。
curl -s "https://get.sdkman.io" | bash
画面の指示に従ってインストールを完了します。
その後、新しいターミナルを開くか、同じシェルで次のコマンドを実行します。
source "$HOME/.sdkman/bin/sdkman-init.sh"
最後に、次のコマンドを実行して、インストールが成功したことを確認します。
sdk version
最新のスクリプトとネイティブバージョンを含む出力が表示されます。
SDKMAN!
script: 5.18.2
native: 0.4.6
これでインストールは完了。
以下のコマンドで特定のSDKをインストールできます。
例えば、Javaをインストールしたい場合は、以下のコマンドを実行します。
sdk list java
sdk install java 17.0.12-amzn
次のコマンドを実行して、インストールしたJavaのバージョンを確認します。
java version
以下のようなメッセージが表示されます。
openjdk 17.0.12 2024-07-16 LTS
OpenJDK Runtime Environment Corretto-17.0.12.7.1 (build 17.0.12+7-LTS)
OpenJDK 64-Bit Server VM Corretto-17.0.12.7.1 (build 17.0.12+7-LTS, mixed mode, sharing)
これでJava 17をインストール完了。
Java 11に切り替えたい場合は以下のコマンドを実行します。
sdk use java 11.0.24-amzn
Javaのデフォルトバージョンを設定したい場合は以下のコマンドを実行します。
sdk default java 11.0.24-amzn
次に基本的に用いられるSDKMAN!のコマンドを紹介します。
sdk install <sdk_name> <identifier>
のように用いられますsdk use <sdk_name> <identifier>
のように用いられますsdk default <sdk_name> <identifier>
のように用いられますsdk uninstall <sdk_name> <identifier>
のように用いられますClipyは、macOS用のクリップボード管理ツールです。
コピーした内容を履歴として保存し、過去にコピーした内容を簡単に再利用することができます。
コーディングやドキュメント作成時に非常に便利です。
※公式サイト macOS スニペットアプリ | Clipy
Clipyの公式ホームページから最新のバージョンをダウンロードし、インストールします。
起動後、メニューバーからアクセスできます。
Clipyを使って、以前にコピーしたコードスニペットを簡単に再利用できます。
これで、以前コピーした内容をすばやく再利用できます。
LICEcapは、スクリーンキャプチャをGIF形式で保存できるツールです。
操作手順をGIFとして共有したい場合に非常に便利で、チームメンバーとのコミュニケーションがスムーズになります。
※公式サイト simple animated screen captures | LICEcap
LICEcapの公式サイトからダウンロードしてインストールします。
起動後、録画範囲を設定し、「Record」ボタンを押して録画を開始します。
LICEcapを使ってスクリーン操作を録画し、GIFとして保存することができます。
これで、操作手順を簡単に共有できるGIFを作成できます。
今回紹介したツールたちは、どれも開発をもっと楽に、もっと早く進めるための頼れる相棒です!普段の開発作業では、「ああ、こんなこともっと簡単にできたらなぁ」と思うことがたくさんあるかもしれません。でも、Oh My Zsh!やSDKMAN!、Clipy、LICEcapを使えば、そんなストレスとはもうおさらばです!
この記事を読んで、「これなら自分も使ってみたい!」と思ってくれたなら、ぜひ一つずつ試してみてください。きっと「あれ? こんなに簡単だったっけ?」って思うくらい、開発がスムーズになるはずです。もちろん最初はちょっと慣れが必要かもしれませんが、一度使いこなせるようになれば、開発ライフがグンとレベルアップしますよ!
今日から開発の達人に向けて一歩前進!楽しく、効率的な開発環境を作り上げましょう!