新卒1年目の畠山敦と申します。
現在は、金融系のお客様先でクラウド (Azure) を利用した環境構築を行っております。
上記案件参画にあたりAzureの学習を始め、2021年の10月にAZ-104の認定試験に合格する事ができました。そこで、今回はAZ-104を1ヶ月で合格した方法をご紹介したいと思います。
AZ-104とはAzureの認定資格において、中級 (アソシエイト) に位置付けられる試験であり、Azure の管理に関する実務経験が少なくとも6ヶ月以上あることが推奨されています。
AWSでは同程度の試験としてSAA(AWS Certified Solutions Architect – Associate)が有名ですが、Azureの中でSAAに相当するものがAZ-104になります。
以下、公式サイトより引用
Azure Administrator Associate 認定資格の受験者は、組織の Microsoft Azure 環境の実装、管理、監視に関する専門知識が必要です。
このロールの責任には、クラウド環境での ID、ガバナンス、ストレージ、コンピューティング、および仮想ネットワークの実装、管理、および監視、さらに必要に応じてリソースのプロビジョニング、サイズ、監視、調整が含まれます。
前述した通り、現在は金融系のお客様先でAzureを使用しているため、アソシエイトレベルまでは理解したいと考えていました。
また、会社として既にAWSに強みがあったのですが、Azureに関してはまだAWSほどではない印象でした。
しかし、クラウドのシェアを確認してみると、Azureは他のクラウドベンダーに比べ高い成長率を記録していたため、Azureを勉強してみようと思いました。
昨年(2021年)の9月ごろから試験に向けた学習を開始し、1ヶ月後の10月中旬あたりに受験し、合格する事ができました。
学習時間の内訳としては、以下のようになります。
平日は業務終了後に2時間程度、土日は5時間程度学習しました。AWSの同等の認定試験 (AWS Solutions Architect – Associate) は取得していたものの、Azureに関する知識・経験がなかったため、基礎から入念に学習しました。
本試験(AZ-104)を受験するにあたり、以下の3点の教材を使用しました。自分の理解度、学習のし易さに合わせて、適切な教材を選んでいただければ幸いです。
Microsoftが提供している、無料のオンラインコースです。
想定される学習時間はトータルで30時間あるため、大変内容が充実しています。
一方、全て丁寧に学習していくと想定時間の何倍もの時間がかかってしまうため、知識が浅い方は、全体を把握するため流し読みで進め、多少知識はある方は不明な点を重点的に読んでいくというスタンスで良いと思います。
自分の場合、全体の半分程度学習した時点で、既に30時間程度費やしてしまったため、後半からは流し読みのスタイルに切り替えました。
AZ-104は英文の問題集が多い中、日本語版で提供されている問題集です。
やや問題の難易度は本番に比べ易しいものの、本番形式に近い問題であったため非常に勉強になりました。問題集のボリュームとしては全体で82問と比較的軽めだったため、トータルで5周解きました。
問題集では、問題の傾向を掴むと共に自分の理解が怪しいサービスを明確にすることを意識して学習することをおすすめします。
Azure Portalとは、Azureが提供するリソースをGUIベースで操作することができるサービスです。自社環境 or 個人アカウントをお持ちの方は、実機を通してサービスを理解していくことをおすすめします。
以下、公式サイトより引用
Azure Portalとは、Azureが提供する全てのリソース、サービスを一元的に管理する統合型コンソールです。
アプリケーション、データベース、仮想マシン、仮想ネットワーク、ストレージ、Azureが提供するサービスの全てを一元的に管理し、状態やコストの表示、セキュリティを含むサービスの各種設定・操作のインターフェースを提供します。WebベースのGUIですが、Azure CLIやAzure PowerShellといったCUIも利用可能です。
本試験 (AZ-104) を受験する上で大事なポイントは2つあります。それは、実機に触れること、問題集を解くことだと思います。
出題される問題の中には、実機画面での操作を想定した問題等が出題されます。そのため、普段から実機を使用している人の方が問題に対する抵抗もなくなり、問題を解きやすくなると思います。
一方、試験ということもあり、ある程度問題に慣れるということも求められます。問題数をこなすことによって、問題の傾向が掴め、今後の学習方針が明確になると思います。
MS learnについては、内容が充実しているあまり、学習時間として想定されている時間の倍以上かかってしまう可能性があります。試験範囲を全て理解しようとすると途方もない時間がかかってしまうため、問題集を解きながら不明な点を明確にし、公式ドキュメントを通じて理解していく事が大事だと思います。公式ドキュメントの他にもMicrosoft内のFAQなど非常に有用な情報源になるので、是非、確認してみてください。
また、英語に抵抗が無い方は、英語で検索することをおすすめします。細かい仕様に関する情報やAzure のFAQから有益な情報を得られるはずです。
日本語で学習を進めたい方は、使用教材で紹介したUdemyの日本語問題集を参考に学習してみても良いかもしれません。ただ、前述したようにAzureの試験は実機の画面を想定したものが出題されるため、問題集+実機で学習することをおすすめします。
上記を踏まえた上で、以下の手順で学習を進めていくのが良いかと思います。
基本的にMicrosoftの試験に関しては日本語の教材が少ないため、AWSに比べ情報が少なく、学習ハードルが高いように感じます。しかし、最近になって日本語の記事やブログ、公式ドキュメントも増えてきているため、年々学習しやすい環境になっていると思います。
試験はあくまで知識に過ぎないですが、本試験を通して、設計や構築など実務で生きる場面は多々あるので、非常に有効な時間だったと思います。
また、業務でAzureを使用していても、絶えずアップデートしていく仕様やベストプラクティスを理解していく必要があるため、試験を通して再度理解することは大事だと思いました。