こんにちは!アジアクエスト株式会社デジタルイノベーション部の櫻井です。
先日、2026年に提供が開始されたAWS Certified Generative AI Developer - Professional(AIP-C01、以下AIPと表記)を取得しました。
本記事では、対策方法やどのようなサービス・ユースケースが出題されるのかを解説していきます。
まず、筆者の経歴やバックグラウンドを簡単に紹介します。
AIPは、2025年11月にベータ試験の登録が開始され、2026年に標準試験として提供が開始されたProfessionalレベルのAWS認定資格です。基盤モデル(FM)をアプリケーションやビジネスワークフローへ統合し、生成AIソリューションを本番環境で実装・運用する能力が問われます。
試験ガイドでは、AWSやオープンソース技術を使用した本番環境レベルのアプリケーション構築経験が2年以上あり、生成AIソリューションの実装経験が1年程度ある開発者が受験対象者として想定されています。生成AIアプリケーションを本番環境で開発・運用していきたい方に、特におすすめできる資格です。
試験の概要は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験コード | AIP-C01 |
| レベル | Professional |
| 問題数 | 75問(うち採点対象は65問) |
| 試験時間 | 180分 |
| 合格ライン | 1,000点満点中750点 |
| 受験料 | 300 USD |
| 受験言語 | 英語、日本語、韓国語、中国語(簡体字) |
出題分野と配点比率は以下のとおりです。
| 分野 | 配点比率 |
|---|---|
| 1. 基盤モデルの統合、データ管理、コンプライアンス | 31% |
| 2. 実装と統合 | 26% |
| 3. AIの安全性、セキュリティ、ガバナンス | 20% |
| 4. 生成AIアプリケーションの運用効率と最適化 | 12% |
| 5. テスト、検証、トラブルシューティング | 11% |
AIPは生成AIに関する知識だけでなく、生成AIをシステムに組み込む際の知識(CI/CD、認証・認可、権限、エラー時の対処)も幅広く扱う資格です。試験ガイドの出題分野を見ても、「実装と統合」「AIの安全性、セキュリティ、ガバナンス」「運用効率と最適化」といった、開発・運用寄りの領域が大きな比重を占めています。そのため、業務でAIを扱っていてAIに詳しい方でも、AWS Certified SysOps Administrator - Associate(SOA)やAWS Certified Developer - Associate(DVA)でカバーされるようなシステム構築・運用面の知識をあわせて固めておくと安心です。ちなみに筆者自身、この開発・運用寄りの領域には少し苦戦し、ギリギリでの合格となりました。
一方で、機械学習モデルの開発やトレーニング、特徴量エンジニアリングといった領域は試験の範囲外とされています。AI・機械学習の基礎知識を問うAWS Certified AI Practitioner(AIF)や、モデル開発・学習を含むMLエンジニアリングを扱うAWS Certified Machine Learning Engineer - Associate(MLA)とは、問われる領域が異なります。
試験ガイドの「対象範囲のAWSサービス」を踏まえ、学習しておくと良いと感じたサービスを紹介します。なお、RAGや埋め込みなどのAI用語については、記事末尾の補足:主なAI用語で簡単にまとめています。
Amazon Bedrockは、複数プロバイダーの基盤モデル(FM)や埋め込みモデルをAPI経由で利用し、生成AIアプリケーションを構築・運用するためのマネージドサービスです。AIPの中心的なサービスなので、しっかり押さえておきたいです。 また、モデル呼び出し以外にも、AIエージェントを構築する上で役立つ機能もあります。特に、以下の機能は理解しておくと良いでしょう。
RAGの検索基盤として、ベクトル検索系のサービスも押さえておきたい領域です。以下のサービスは理解しておくと良いでしょう。
生成AIワークフローのオーケストレーションを担うサービスです。以下のような使い方を理解しておくと良いでしょう。
Step Functions単体の細かい仕様よりも、「生成AIの処理をどう組み合わせて自動化するか」という観点で理解しておくと良いでしょう。
ここからは、試験ガイドの出題分野を踏まえ、学習しておくと良いと感じた代表的なテーマを紹介します。実際の業務でも役立つ観点なので、手を動かして理解を深めておくのがおすすめです。
AIPの中心となるテーマです。以下のような構成を理解しておくと良いでしょう。
「業務要件を満たすエージェントを最小の運用負荷で構築する」という観点で、マネージドな機能(Bedrock Agents)と自前実装(Lambda + SDK)の使い分けを整理しておくと良いです。
RAGの検索精度やコストを最適化する観点も押さえておきたいテーマです。
単なる知識の暗記ではなく、「精度改善」や「コスト最適化」といった課題に対して最善策を考えられるようにしておくと良いでしょう。
構築したエージェントの設計やCI/CD関連も押さえておきたいテーマです。
エラー時の処理やCI/CD系の内容は、DVAで扱う知識ともつながる領域です。
モデル・データの使用権限などのセキュリティ関連も重要なテーマです。
権限周りは、SOAで扱う知識ともつながる領域です。
筆者が実際に行った対策を紹介します。
主な対策はAWS Skill Builderです。実際の試験と同等の難易度の問題の練習や模擬試験を受けられるため、問題集として一番参考になりました。
試験ガイドには、出題されるタスクと対象サービスが明記されています。特に「対象範囲のAWSサービス」の一覧や「コンテンツ分野」でどのようなユースケースが求められているのかを確認するのをおすすめします。
普段から業務で生成AI開発に携わっているため、業務内容がそのまま試験対策に直結していました。また、公式の解説資料・動画であるAWS Black Beltを参考にサービスの使い方を学ぶのもおすすめします。
本記事では、AIP(AWS Certified Generative AI Developer - Professional)について、出題されるサービスやユースケース、対策方法を解説しました。
最後に、本記事に登場したAI用語や、試験全体を通して押さえておくべきAI用語を簡単にまとめます。