本記事はアジアクエスト Advent Calendar 2025の記事です。
1. 最後の「紙」試験へ
はじめに
アジアクエスト クラウドインテグレーション部の須藤匠です。
去る10月12日(日)に情報処理安全確保支援士試験を受験してまいりましたので、受験レポートを書き残しておきたいと思います。
2026年度からCBT化へ
情報処理安全確保支援士試験は、2026年度からCBT(Computer Based Testing)化が予定されていますので、今回受験した令和7年度秋期が、最後の「紙」での試験となりました。
つまり、たいへん寂しいことに、年2回の試験で受験者が一堂に会して一斉にガリガリ回答する方式は今回で最後となります。
2. 受験会場
最高の環境だが徹夜には失敗
- 会場: 工学院大学 新宿キャンパス
- 周辺環境:
- 周辺にカフェやコンビニが多く、待機に便利な環境でした
- 前日の失敗談:
- 試験前日から当日の朝まで新宿の24時間営業の喫茶店で最後の追い込みをかけようと計画していました
- 試験前日は自宅にて1日中爆睡してしまい、計画は失敗に終わりました
3. 【無駄知識】CBT化で役に立たなくなるTips
IPA以外のペーパー試験を受験する際に役立てて下さると幸いです
- 受験申し込み時の先着順で、住所に近い会場が割り当てられるという伝説があります
- CBT化後は受験者の都合に合わせて試験時期と会場の選択が可能となります
- テストセンターの席も有限ですので、今後も早く申し込むに越したことはありません
- 受験票に貼る写真は、自分で撮影したものをコンビニなどで印刷すると撮影と印刷のコストを抑えられます
- 午前試験はマーク方式であるため、鉛筆を持参すると高速で回答できます
4. 午後問題の選択と試験形式
午後試験の変遷
- 試験時間:
- 令和5年度から午後I(90分)と午後II(120分)が統合され、12:30〜15:00の150分に
- 統合前より早く帰れるようになりました
- 選択問題:
- 問1〜問4の中から2問を選択して解答します
- 今回の出題:
- 問1 コンサルティング業務で利用するSaaSについて
- 問2 暗号資産交換業におけるセキュリティについて
- 問3 情報システムのセキュリティ強化について
- 問4 製造業におけるセキュリティ管理について
- 筆者は問1と問3を選択しました
5. 午後問題 問1 解説(SaaSの脆弱性)
格納型XSS(ファイル参照型)とCSRFの複合攻撃
6. 午後問題 問3 解説(セキュリティ強化)
インターネットバンキングの認証方法比較: MITB攻撃とWYSIWYS原則
デバイスの健全性をチェックするアクセス制御
7. 受験後の所感
所感とこれからの提言
- 手応え:
- 午後問題は、単なる知識の暗記ではなく、インシデントの分析と基本原則に基づいた対策の論述に重点が置かれていました
- ほとんどの記述問題で回答の文字数指定がなく、回答の作成はし易かったです
- 一方で、得点に十分な情報を回答に盛り込めているかの判断をつけ難かったです
- 問1も問3も、根本は「最小権限の原則」「入力と出力の分離」「業務継続性を考慮した多要素認証方式」といった基本原則の適用方法が問われていると感じました
- 最新技術へのキャッチアップも重要ですが、基本原則を確認する姿勢が重要だと再認識しました
- 所感:
- 最後の紙試験という貴重な経験をすることができました。合否はまだわかりませんが、この経験を活かし、チームのセキュリティ向上に貢献していきます!
- 筆者と同日に受験された皆様、本当にお疲れ様でした!