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AWS 認定資格 12 (+1) 冠を達成したので対策方法を紹介してみる

作成者: tomoki.ikawa|2024年08月26日

 

はじめに

クラウドインテグレーション部の井川です。
AWS 認定資格 12 (+1※) 冠を達成し、2024 Japan AWS All Certifications Engineers を受賞しましたので、試験対策の方法をまとめてみました。

※「2024 Japan AWS All Certifications Engineers」の条件となっていた 12 資格に加え、2024 年 4 月から新たに提供開始となった「AWS Certified Data Engineer - Associate」も取得しました。

全冠を目指した理由

表彰されたい

一番大きな理由は「表彰されたい」からでした。 
AWS にはいくつかの表彰制度がありますが、全ての表彰で審査があり、多くの表彰で選出という形で限られた人数が選ばれるようになっています。
しかし、「Japan AWS All Certifications Engineers」の表彰に関しては、「AWS 認定資格を全て保持している」という条件を満たせば全ての人に表彰のチャンスがあります! これは挑戦するしかないでしょう!
「Japan AWS All Certifications Engineers」の受賞者は年々かなりの勢いで増加してきており、希少性が失われつつあると感じています。表彰制度もいつまで存在するか分かりません。
なら表彰されるうちに表彰されよう、今しかないだろう、ということになり、2024 年の受賞を目指したというわけです。

 

得意分野を作りたい

AWS を自分の得意分野の 1 つにしたいという思いもありました。 
2022 年に新卒入社してからこれまで、ほぼ全ての業務で AWS を使用しており、AWS は継続して勉強していました。
1 年目で Solutions Architect - Professional を取得したこともあり、他の資格にも挑戦したいという意欲が高まっていました。

 

支援制度やイベントによる後押し

12 冠に挑戦しやすい環境が整ったことも大きな要因です。 
2023 年に弊社で初めて 12 冠達成者が出て、「2023 Japan AWS All Certifications Engineers」として表彰されました。
その後、全社として資格取得を支援する制度やイベント、定期的な交流会等が始まり、より挑戦がしやすい環境になりました。
身近に 12 冠を目指す仲間がいる環境であるため、良いプレッシャーを感じながら取り組むことができました。
社内の支援制度の詳細については、以下の記事に記載がありますのでご参照ください。

受験履歴

受験履歴をご紹介します。

受験順 試験名 コード 受験日 スコア
1 AWS Certified Solutions Architect - Associate SAA-C02 2022/07/15 813
2 AWS Certified Solutions Architect - Professional SAP-C01 2022/11/14 777
3 AWS Certified Cloud Practitioner CLF-C01 2023/03/05 920
4 AWS Certified Security - Specialty SCS-C01 2023/05/20 837
5 AWS Certified Advanced Networking - Specialty ANS-C01 2023/07/01 796
6 AWS Certified SysOps Administrator - Associate SOA-C02 2023/08/05 801
7 AWS Certified Developer - Associate DVA-C02 2023/08/27 822
8 AWS Certified DevOps Engineer - Professional DOP-C02 2023/09/30 816
9 AWS Certified Database - Specialty DBS-C01 2023/10/28 865
10 AWS Certified Data Analytics - Specialty DAS-C01 2023/12/09 819
11 AWS Certified Machine Learning - Specialty MLS-C01 2024/02/12 893
12 AWS Certified: SAP on AWS - Specialty PAS-C01 2024/03/09 766
13 AWS Certified Data Engineer - Associate DEA-C01 2024/05/18 721

1 年目に SAA、SAP、CLF を取得しました。 CLF を取得したのは、「Japan AWS Jr. Champions」の応募条件を満たすためだったので、少し変則的な受験順序になっています。

本格的に 12 冠を意識し始めたのはその後の SCS の受験からです。 概ね月に 1 つ取得するスケジュールを立て、学習を行っていました。

SOA → DVA → DOP や DBS → DAS → MLS というように、内容に関連がある試験を並べて受験するようにしていました。

12 冠達成後、興味本位で DEA を受験しましたがぎりぎりでした。
AWS Skill Builder の Fundamentals of Analytics on AWS – Part 1,2 と DAS 学習時のメモ、DAS のサンプル問題、DEA の模擬試験を使用して学習しました。
Fundamentals of Analytics on AWS – Part 1,2 はタイトル通り基礎的な内容で、DAS を取得されていれば不要かもしれません。 
DEA は、DAS とは少し出題傾向が違うので追加の知識も必要ではありますが、DAS 用の教材も十分役に立ちます。

学習の流れ

試験を受けていく中で確立した学習方法について紹介します。

 

使用ツール

プライベートで Notion というメモアプリを使用しており、AWS 認定資格の勉強メモにも使用していました。
スマホからも利用が可能なので、出先でもメモを見ながら復習をすることができます。 後で見返すことを考えると、アクセスしやすい場所にアクセスしやすい状態で情報を置いておくことがとても重要だと思います。

 

学習序盤

まず、試験ガイドにサッと目を通し、その後教材を読んでいきました。
書籍があれば、書籍の教材を使用することが多いですが、ない場合は AWS Skill Builder の Exam Readiness を使用していました。 主に知らなかった内容について、AWS サービス毎に分けて Notion にメモしていきました。

 

学習中盤

教材が一通り終った段階で、AWS 公式の 10 問程度のサンプル問題を解きました。
この段階で正解率が 50% を超えていれば、申し込みをしても良いかなという気持ちになっていました。合格まで遠くはないという印象です。 
70% を超えていれば、かなり安心できるのではないかと思います。 
サンプル問題の復習をしながら、気になった点や分からない単語を調べて、Notion のメモに追加していきます。
個人的にはビジュアルで見ると理解が深まるので、Black Belt のサービス別資料や技術ブログを参考にして機能やユースケースを掴んでいました。

 

学習終盤

最後に、教材の模擬試験あるいは AWS Skill Builder の 20 問程度の無料の模擬試験を解きました。
この段階で正答率が 70% を超えれば合格の可能性はかなり高いと思います。 ただ、60% 程度でも合格の可能性は十分にあります。 模擬試験の復習をしながら、Notion のメモに追加していきます。
当日、スマホで Notion のメモを見ながらテストセンターに向かっていました。

問題の解き方

模擬試験

模擬試験を解く際には、以下のようなラベルを付与して復習の参考にしていました。

  • 〇:自信がある問題
  • △:ある程度選択肢を絞れたが分からない問題
  • ✕:全く分からない問題

✕ をつけた問題は自分の知識として足りていない部分なので、復習の必要があります。
ただ、AWS 認定資格では問題ごとに配点が異なると考えてよいので、難しい問題は配点が低い、あるいは採点対象外の可能性があります。 あまり深追いする必要はないと思います。

〇をつけて間違えた問題は自分の理解が誤っているあるいは問題を読み間違えている部分で、得点に繋げるのが容易なので重点的に復習していました。

 

本番試験

模擬試験の解き方でも触れましたが、AWS 認定資格では問題ごとに配点が異なると考えてよいです。 また、採点対象外の問題もあります。
そのため、全ての問題に目を通して、解ける問題を確実に解くことが重要です。

まずはテンポよく問題を解いていくことを意識していました。 分からない問題はフラグを付け、適当に回答した上で次の問題に進みます。 迷った問題にもフラグを付けて次の問題に進みます。
一通り問題を回答すると問題一覧の画面が表示されるので、復習もしやすくなります。

SAP や ANS といった難易度が高い試験では見直しの時間はあまり取れなかった覚えがありますが、その他の試験は 30 分前後は見直しの時間が取れました。
フラグを付けた問題を中心に見直し、余裕があれば全ての問題をサッと見直していました。

AWS からもブログ記事が出ているので、一度目を通してみるといいかもしれません。

↓ 別の問題からヒントを得られるケースもある(経験あり)ので、全ての問題に目を通すのは必須です!!

また、私自身の経験として、わからなかった問題があったけど、その何問か先の他の問題の文や選択肢の内容がヒントになって正解がわかった、というケースもありました。

実績(参考)

サンプル問題と模擬試験の正答率や勉強時間を紹介します。

受験順 試験名 サンプル問題 模擬試験 本番スコア 勉強時間 備考
1 SAA-C02 - 75% (4 日前) 813 記録なし サンプル問題は解かず
2 SAP-C01 50% (1 日前) 60% (1 日前) 777 74:15 -
3 CLF-C01 90%(10 日前) 95%(10 日前) 920 01:30 -
4 SCS-C01 70% (30 日以上前) 65% (30 日以上前) 837 32:45 -
5 ANS-C01 60% (7 日前) 60% (1 日前) 796 29:30 -
6 SOA-C02 90% (14 日前) 90% (7 日前) 801 10:30 ラボ試験なし
7 DVA-C02 90% (7 日前) 70%(1 日前) 822 11:30 -
8 DOP-C02 60% (20 日前) 75% (2 日前) 816 25:00 -
9 DBS-C01 50% (20 日前) 65% (7 日前) 865 22:00 廃止済
10 DAS-C01 40% (30 日前) 50% (14 日前) 819 29:30 廃止済
11 MLS-C01 55% (14 日前) 70% (1 日前) 893 21:30 -
12 PAS-C01 66% (1 日前) 65% (1 日前) 766 15:00 廃止済
13 DEA-C01 60% (14 日前)※ 55% (14 日前) 721 10:00 ※ DAS のサンプル問題

見ていただくと分かりますが、本番前日に模擬試験が 60% くらいの状態でも意外と合格できます。
取れる問題を確実に取っていくことが重要です!

おわりに

AWS 認定資格 12 (+1※) 冠を達成し、2024 Japan AWS All Certifications Engineers を受賞しましたので、これから AWS 認定資格取得や全冠を目指そうと思っている方の参考になればと思い、学習方法や問題の解き方について発信してみました。
特に、AWS 公式の無料の模擬試験は本番の難易度にかなり近いと思うので、理解度チェックに有用だと思います。

AWS 認定資格を受験する際の参考になれば幸いです。

参考