デジタルエンジニアリング部エンタープライズエンジニアリング課の満田竜輔です。
このたび、社内で4人目となるAWS認定資格全冠※を達成することができました。
私自身、約半年で全冠を達成しましたので、この記事では全冠を目指した経緯や、勉強方法、全冠達成での変化、その他社内での取り組みについて発信いたします。
※2024年3月時点での12種類
No | 試験名 | コード | 受験日 | スコア |
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1 | AWS Certified Cloud Practitioner | CLF-C01 | 2023/09/18 | 799 |
2 | AWS Certified Solutions Architect - Associate | SAA-C03 | 2023/10/21 | 784 |
3 | AWS Certified SysOps Administrator - Associate | SOA-C02 | 2023/11/04 | 851 |
4 | AWS Certified Developer - Associate | DVA-C02 | 2023/11/18 | 791 |
5 | AWS Certified Solutions Architect - Professional | SAP-C02 | 2023/12/02 | 870 |
6 | AWS Certified DevOps Engineer - Professional | DOP-C02 | 2023/12/16 | 829 |
7 | AWS Certified Advanced Networking - Specialty | ANS-C01 | 2024/01/07 | 819 |
8 | AWS Certified Data Analytics - Specialty | DAS-C01 | 2024/01/20 | 851 |
9 | AWS Certified Security - Specialty | SCS-C02 | 2024/02/03 | 858 |
10 | AWS Certified Machine Learning - Specialty | MLS-C01 | 2024/02/10 | 833 |
11 | AWS Certified Database - Specialty | DBS-C01 | 2024/02/18 | 846 |
12 | AWS Certified: SAP on AWS - Specialty | PAS-C01 | 2024/02/24 | 1000 |
※これ以降、試験名はコードの先頭3文字で記載します
これまでの業務の中でクラウドサービスを扱った経験がほぼなく、知識を身に着けるためにまずはAWSから学んでみたいと考えていました。
試験勉強を継続する中で知識が定着するのを実感し、当初想定していたアソシエイト3冠でストップするのはもったいないと感じるようになりました。
そういった心境の変化もあり、プロフェッショナルや専門知識などの上位資格取得、ひいては全冠を意識するようになりました。
当初想定していたアソシエイト3冠というのは、上長と面談して設定した社内目標です。
それとは別に自主的な目標も立て、社内目標と比較してどれくらいのモチベーションで挑戦できるか試したくなりました。
なお、この自主的に立てた目標というのが全冠です。
試験勉強を開始した時点(2023年8月)では、300人以上いる弊社社員の中で全冠達成者は1人※しかいませんでした。
こういった希少性からも、それだけ全冠というのが難易度が高く価値があるものではないかという思いがあり、挑戦してみようというきっかけになりました。
※執筆時点(2024年4月)での全冠達成者は7人
先に試験申し込みを済ませてから勉強を始める
1ヶ月後を目途に試験申し込みを行い、そこから勉強を開始して当日までに間に合わせるよう進めました。
(後半は慣れてきたため、最終的に2週間ほどに短縮)
時間的に余裕がないため「今日は気が乗らないからやめておこう」というマインドになりませんでした。
AWS認定資格に限らず、通年で受験できる資格はいくらでも先延ばしができてしまうため、先に期限を決めておくと集中して取り組みやすいです。
2つの試験を並行して勉強を進める
試験Aが終わってから試験Bの勉強を開始するのではなく、Aの勉強中にBの申し込みも行うことで、AとBが同時並行になる期間が発生するような流れで進めました。
理由としては、AWS認定資格ごとに重複している範囲があるため、同時に進めることでより理解が早まると感じたからです。
イメージとしては下記の表が近く、この例だとCLFの学習開始から2週間経過した時点でSAAを申し込み、3~4週目はCLFとSAAを同時に進めるような流れとなっています。
1週目 | 2週目 | 3週目 | 4週目 | 5週目 | 6週目 | 7週目 | ・・・ |
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CLF | |||||||
SAA | |||||||
SOA | |||||||
DVA |
合格体験記を読む (1-2h)
「試験名 合格」のような単語で調べるとたくさんヒットします。
記事を読んで勉強の仕方、何にどれくらい時間をかけたかなど参考にしました。
また、記事を基に利用する参考書や学習コンテンツを決めました。
インプット (20-30h)
1のステップで選んだ参考書を2~3周しました。
また、参考書の中で重要サービスとして説明されているものについては、別途AWS Black Beltで資料を閲覧する流れで進めました。
※AWS Black Belt:AWSサービスに関する無料のオンラインセミナー 動画やPDF資料を中心にコンテンツが提供されている
試験対策 (20-30h)
オンライン学習コンテンツで問題集を3周分解きました。
間違えた問題や理解が浅い問題は解説を読み込み、メモを取るよう意識しました。
解説を読んでも理解しきれない場合、2のステップに戻って調べなおし、不明点は明確化しました。
AWSへの解像度が圧倒的に上がった
各サービスの機能やユースケースなど、基本的な知識が身につきました。
全てのAWS認定資格を勉強することで、240種類以上あるサービスの7割近くを学ぶことができたと感じています。
また、あるケースに対してどういう意図で何のサービスを導入するか(導入されているのか)、直感的に理解できるようにもなりました。
業務の幅が広がった
自主的に取り組んだことに対して社内で高く評価していただきました。
全冠をきっかけに新たな業務も任されるようになり、チャレンジの機会が増えたと感じています。
どのようにして実務に落とし込んでいくか
今回の取り組みの反省点として、途中からAWSの理解を深めることではなくAWS認定資格の合格が目的になっている側面がありました。
勉強方法としてもハンズオンをあまり利用せず机上で進めてしまった部分が多く、知識に対して経験が不足していると実感しています。
そのため、今後きちんと手を動かしながら実践経験も得ることでよりスキルを高めていく必要があると感じています。
1つ1つのサービスをより深く理解していく必要がある
AWS認定資格を通して身に着けられる知識は広く浅いものが多い印象でした。
今ある知識をより深めていくためには、上記にも記載した通り実務も踏まえながら学んでいかなければいけないと感じました。
主催 | 対象者 | 詳細 |
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AWS Japan | 積極的にAWS認定資格取得に取り組んだ上位3名 | ・AWS Japan社オフィスへの招待、表彰 ・AWS Japan社よりデバイスの授与 |
最もAWS認定資格を取得した23新卒1名 | ||
アジアクエスト | 各ロール(Associate/Professional/Specialty)の全冠達成者 | 報奨金の支給 |
推奨資格(基礎/インフラ/アプリ/データ分析)の取得達成者 基礎:CLF インフラ:ANS/SCS/DBSから2種類+Professionalから1種類 アプリ:DVA+DBS/SCSから1種類+Professionalから1種類 データ分析:DBS/DAS/MLSから2種類+Professionalから1種類 |
AWS認定資格全冠取得の挑戦を通して、業務と学習を両立させることの難しさを実感しました。
あわせて、そういった状況でも全冠を達成された先駆者のすごさを身をもって理解できました。
全冠まで長い道のりで自分自身との戦いでしたが、その苦労や努力に見合った知識の定着と成長を感じられたので、取り組んでみてよかったと思っています。
今後はAWS認定資格取得で得た知識を実務の場で活かして活躍していきたいと考えています。
また、全冠達成を目指しているメンバーについても自身の経験やナレッジをもとにサポートしていければという思いです。
最後になりますが、この記事を読んでいただいた皆様にとって、少しでも挑戦の後押しになれば幸いです。